2009年3月29日日曜日

日曜日のパンケーキ


今週は風邪気味だったのに加えて土曜日も授業があったので、日曜日は家でゆっくりすることにしました。お昼に塩味のパンケーキを焼きました。粉をふるうところからのんびりやっていたら一時間くらいかかってしまいましたがおなかが空いた分、おいしく食べられたのでよかったです。これと一緒にアーモンドシロップを水に溶かした、杏仁ジュースを飲みました。最近はまっている妙な飲み物です。

日曜日のパンケーキ

作り方など

「クックパッド」のホットケーキの生地の分量を参考に、少し多い塩、缶詰のコーン少々、ラルドン(ハムの角切り)1パック、パルメザンチーズを適当に加えたオリジナル生地。上にレタスやトマト、仕上げにパルメザンチーズをたっぷりかけると、なかなか豪華な見た目になりました。フランスはレタスの種類が豊富で見た目がどれも洒落ています。

フランスにはホットケーキがない

フランスにはホットケーキがありません。イギリスのホットケーキ(パンケーキ)のような厚めのクレープがありますが、日本人がイメージするふわふわのホットケーキはありません。だから時々ふわふわのホットケーキが恋しくなります。そのかわり、クレープの種類は豊富です。クレープ・ミックス(市販のクレープ用粉)があったり、要冷蔵の既製品、 持ちのいいおやつ用のクレープなどいろいろあります。イギリスのパンケーキくらいの厚さのパンケーキも「クレープ」と書いて売っています。ホットケーキ・ミックスというものもないので生地は自分で小麦粉からつくることになります。私はホットケーキもパンケーキもクレープも大好きです。今度は重曹をいれてふわふわのホットケーキを焼こうと思います。

2009年3月24日火曜日

問題は「生活力の低下」

「教育大混乱」という本を読みました。

教育大混乱 (新書y)

以前に取り上げた本の著者が所属する「プロ教師の会」の編著で、この著書の書いた部分もあり、最近の動向に対しての著者の意見に興味があったので読んでみ ようと思いました。

プロ教師の会のメンバー6人の論評を集めたもので、ゆとり教育から学力向上の流れにある日本の教育のゆく末についてが争点となって います。

「プロ教師の会」のメンバーの意見はさぞかし一貫していて説得力のあるものだろう、きっと河上氏が言っていることをいろいろな視点で違う人が論じているのだろう、と思って期待して読んだのですが、それは勝手な思い違いだったようで、教育改革の歩み、ゆとり教育、学力向上への流れについてなど、認識がそれぞれバラバラな印象でした。せっかく良い論評もあるのに、いろいろ意見があるなかのひとつに成り下がってしまっているのはとても残念です。

「プロ教師の会」とは何か、と調べてみたところ、現職の教師たちがはじめた勉強会が発端だそうで、私が想像していたほど大きな組織ではないようでした。それにもかかわらず、本を出版したり、メディアに出たりして国民に自分たちの主張を発信している点はすごくいいと思います。

プロ教師の会(プロきょうしのかい)は、埼玉県の公立中学校に勤務する教師たちによって作られた会。教育現場の現実を踏まえ、リアルに校内暴力非行不登校、生徒の学力などの問題と取り組む教師たちの勉強会から生まれた会で、当初は川越市内に勤務する教師の会だった。ウィキペディア(プロ教師の会)

「プロ教師の会」という名称は、埼玉県内の教師の勉強会として現場の実践の中から思想を生み出す事を目的にして現在の代表である河上亮一が作ったものウィキペディア(諏訪哲司)


内容

「緊急の教育課題は「学力低下問題」か「子ども・若者問題」か? 今日の教育不全は、学力低下にあるのではない。学ばない、学ぼうとしない子どもにこそあるのだ。なぜこれを直視しないのか?1980年代中葉以降に顕著になった、子どもの変容を認めず、 学校が悪い、教師がダメだ、といった犯人探しに右往左往し、挙句は、愛国心があればいじめがなくなるとか子どもは本来学びたがっているのだから、ダメ教師を査定して排除すれば 子どもは学ぶはずだなどと現実を無視した、床屋政談にうつつをぬかす。わが子の成績だけにこだわる親と、競争と効率と市場の論理で教育を語るだけではこの国の教育再生はみえてこない。もうこの国はほんとうにだめなのか?

1 「子どもが変わった」ことを認めない議論はすべて間違う  諏訪哲二
2 「ゆとり・生きる力」派の敗北と「学力向上」派の跳梁  諏訪哲二
3 「ゆとり教育」敗北後の小学校の実態を誰も知らない  鈴木一郎
4 陰山先生はそんなにえらいのか  鈴木一郎
5 「教育再生会議」はどこへ行こうとしているのか  河上亮一
6 市場原理と教師査定で学校は活性化するか  喜入克
7 イジメの正体とその解決法  喜入克
8 「愛国心」は教育を再生するキーワードになり得ない  藤田敏明
9 「できる子」と「できない子」はどのように差がついていくか  北村則行
10 わが子だけ勝ち組になればいいのか?  諏訪哲二
11 教育を経済や政治のことばだけで考えてホントに大丈夫か  諏訪哲二


読んでみて、河上氏の意見はやはり共感できました。けれどもメンバーすべてが彼の主張を理解しているのかちょっと疑問です。特に、小学校校長である鈴木氏の陰山メソッド批判はまったくとんちんかんで、教師自体が足場と行く先を見失っている印象を与えてしまっていました。まず理解できない部分、ついで共感をもてる河上氏の意見を取り上げ、思ったことを書いてみます。



4章、陰山先生はそんなにえらいのか(鈴木一郎) 


前の章とつなげて何度か読んで推測するところによると、この方の言っていることは大きく二つ

・ゆとり教育のめざす「新しい学力観」は望ましいもののように見えたが、どうすればそれを実現できるのが、わからなかった。(ゆとり教育批判)

・読み書き計算で学力向上、というのはわかりやすいのでそれよりはいいが、個人の能力の差異が明瞭になってしまうのは問題だ。(学力向上に伴う懸念)


ということのようでした。保護者のニーズという外圧についても書いていますが、バッシングを受けるのを避けるためか、批判的に書いていません。保護者の声をそのまま載せるだけというトピックが3章のはじめにあります。著者の意見は全くなしです。だからどうするのが良いか、という著者の考えも特になし。

この論評には他にもおかしいな、と思うところがいくつもありました。陰山メソッドの批判のはずなのに、

「学校と家庭の両方でやれば相乗効果を期待できるかもしれない」(P72)

とある意味認めてしまっているのがまず理解できません。

また陰山氏の主張する伸びる子の条件に「早寝、早起き、朝ごはん」というのがあり、家庭での生活改善がまず第一と提唱しているそうなのですが、鈴木氏はなぜかそこに釘を刺しています。

生活改善こそが子どもを伸ばす第一歩だとすると、望ましくない生活を改善できなければ子どもは伸びない。そういっているのと同じである。(P80)

私はマニュアル化されたつめこみ型学習法などには全く賛成しませんが、生活が望ましくない子どもは絶対伸びないというのはよくわかります。何をするにもよい生活リズムが子どもにとってまず第一だからです。なので、この点においてはどこが間違っているのか全く理解できませんでした。子どもが「早寝、早起き、朝ごはん」するのは当たり前のことです。陰山氏が「早寝、早起き、朝ごはん」が重要だ、と親に知らせないとわからないという状況は憂うべきですが、この主張に限っては別段悪いところはありません。もし批判するのなら、子どもに規則正しい生活をさせることができない保護者がいること、学校の生活指導ではそれを変えることができないこと、寝不足の子どもを学校に送り出しておきながら、子どもの学力が上がらないことを学校や教師の責任にする保護者が増えていること自体に眼を向けるべきです。

PTAなどから学校の責任逃れだ、といわれるのを恐れ、陰山メソッドを槍玉にあげているようにしか見えず、肝心のこれからの教育については何も書かれていません。


河上氏の意見

ちなみに河上氏はゆとり教育のゆりもどしで、学力向上ブームが巻き起こっている今の現状に対し、この本の中で、今の子どもたちの抱えている問題は「学力低下」ではなく、「生活力低下」だ、といっています。しごくまっとうな意見だと思います。問題は

「嫌なことにぶつかると簡単に参ってしまう生徒たちが増えている。ちょっとしたことで大きく傷つくようになった。他方、欲望を抑えることをしなくなり、他人といっしょに生活することが難しくなった。傷ついた時に、自分を守るために極めて暴力的になることもでてきた。」(P91)
ということだと、私も思います。クリスマスの時期に「待つ」ということができなくなっている私たち日本人について書きましたが、言いたいことはそれと似ています。我慢する力、努力する力、挑戦する力、じっくり努力する力などの低下もまた、便利でなんでもすぐに手に入る社会状況がすべからくして生んだものだと思うからです。日本では「この教育の崩壊の責任をだれがとるべきか?」という議論がよく行われていますが、私にはこの上なく無意味な問いにしか映りません。どんなに自分は関係ない、と思っていることにだって、まったくつながっていないとは言えません。この状況は私たちの一人ひとりがつくったものですから、誰か一人、どこかひとつの組織や職業人にのみに責任を問うことなどできるはずなどもともとありません。それなのにいつも何か問題が起これば、「責任」という言葉が飛び出す日本。誰か一人を槍玉にあげ、「自分は加害者ではない、一ミリだって悪くない」ということにすれば満足なのでしょうか?

河上氏は最後にこう締めくくっています。

改革を「お任せ」にすることはもうやめなければならない。(P102)

他にもいろいろ書きたいのですが長くなったのでひとまずこの辺で。

シュタイナー学校 次回の催し

パンフレットに載っていた今後の予定を紹介しておきます。

4月4日(土)
12年生のクラスの作品発表

11日(土)
学期末のお祭り

5月29日(金)、30日(土)20時30分~
8年生のお芝居 :Cyrano de Bergerac d'Edmond Rostand

6月11日(木) 20時30分~
大きなクラスの生徒たちのコンサート

6月20日(土)
学期末のお祭り
聖Jeanのお祭り

シュタイナーの学校公開(フランス・パリ郊外・ヴェリエール)
http://megblogaveclesenfantsparis721.blogspot.com/2009/03/blog-post_17.html


主に子どもの入学を検討している親を対象にしているようです。
参加の場合は学校にお問い合わせください。

2009年3月19日木曜日

オイリュトミーのフェスティバル

フランスのシュタイナー学校連盟のサイトを見ていたら、学校公開以外にもイベントがあったのを見かけました。今週パリのにじみ絵のクラスに行った際にアトリエにそのパンフレットがちょうどあったので、詳細を載せておきます。

日時

2009年3月の27日、28日29日

場所

ヴェリエールのシュタイナー学校

催し

「オイリュトミーフェスティバル」

FESTIVAL EURYTHMIE

pratique,spectacle,exposés

   
内容

3月27日(金)

19時 受付 エクスポジション フランスのオイリュトミー

20時 可視の言葉の世界、可視詩、(マルグレス・ソルスタ)
    開会のソワレ

20時45 三つのモチーフのバリエーション
       直線と曲線・リズム・四つの要素
       演劇の表現


28日(土)

8時半から11時 全体集会 アントロポゾフィー協会会員

8時半       自由なイニシアチブ

10時 アトリエ-実践  芸術、教育、テラピー、社会

11時 休憩 

11時半 オイリュトミー クリエイターのゲスト (ヘレン・オペール)

12時半 芸術的な囲い

12時40分 昼食

14時15分 オイリュトミーと子どもの発展  展開とデモンストレーション

15時半   オイリュトミーテラプティック、健康と病気 展開とデモンストレーション

16時45 休憩

17時15 アトリエ-実践 

18時半 夕食

20時半 世界の季節、人間の季節

ミュージカル:
ブラームス・バッハ・ヴィヴァルディ・ショパン・ドビュッシー

詩      :
Saint John Perse, Eluard, Sophocle en grec ancien(古代ギリシア),ノルウェーの頭韻法


29日(日) 

8時45分 自由なイニシアチブ

9時45分 アトリエ-実践

10時45分 休憩

11時15分 最終全大会議

12時45分 芸術的な囲い

13時    昼食
              

2009年3月17日火曜日

シュタイナー学校 学校公開


去年のクリスマスに見学しにいったシュタイナー学校で、親を対象とした学校公開があります。

Ecole de Verrières 学校のサイト (フランス語)
http://www.steiner-waldorf.org/ecoles_steiner/verrieres_jpo.html




62 rue de Paris
Amblainvilliers
91370 Verrières-le-Buisson
Tél : 01 60 11 38 12
Fax : 01 60 11 03 53

学校公開日
2009年3月21日(土)

午後14時から16時半まで



Journées portes ouvertes 
Samedi 21 mars 2009

Tout l’après-midi, à partir de 14h00
  • Exposition pédagogique (primaire – collège – lycée)
  • Visite et rencontre des jardinières au jardin d’enfants
  • Ateliers des élèves (sculpture, modelage, forge, tissage, couture, travaux d’aiguilles, bois) jusqu’à 16h30
  • Cantine bio, Nouvelles constructions, APAPS
  • Librairie, Ecritoire
  • Salon de thé
14h00 Accueil par des parents
15h00 Atelier pour expérimenter l’eurythmie
16h30 - 18h30 Conférence «l’autorité »
suivie par une Table ronde
18h00 Buffet
20h30 Pièce de théâtre de la 11e classe
« Boulevard Durand» d’Armand Salacrou

2009年3月7日土曜日

学校美術館




カルカッソンヌの城の近くに学校美術館というのをみつけたので見学してみました。いかにも観光客向けな雰囲気を感じましたが、教育に興味がある私として見ないわけにはいかず、昔のフランスの学校の様子をなんとなくわかればいいかな、と思って入りました。5部屋しかない小さな建物で、昔の教室での授業が再現されている部屋が2つ、図書館とパネル展示室、軍事学校の展示がひとつずつあって、6、7歳くらいの小さな女の子のマネキンが木製の銃のレプリカをもっていたのを見ました。

カルカッソンヌになぜ学校美術館があるのかは最後までなぞでした。

2009年3月6日金曜日

カルカッソンヌ 

3月2日 トゥールーズからカルカッソンヌへ出かけました。
 
フランスには「カルカッソンヌを見ずして死ぬな」という言葉があるそうで、とても見ごたえのある城と城壁、美しい景色が魅力です。1997年に世界遺産に登録された歴史ある城塞で、シテと呼ばれています。地元の人たちがすんでいるのは、近代化した駅付近の街で、シテは街の西に位置しています。
駅から徒歩で30分くらいかかりました。車で近くまでいけますが、城の中はベビーカーは禁止の表示があり、小さいお子さんづれのファミリーは両親が順番で子どもをみつつ見学するというスタイルになってしまいそうです。小学生ぐらいの子どもをつれたファミリーはたくさんみかけました。

このカルカッソンヌは、トゥールーズから電車で約1時間、フランスの南西部にあります。スペインとの境に位置し、いつも攻撃のリスクにさらされていたので、このように重厚な壁でぐるりと本丸を取り囲んで自分の領土を守ろうとしたわけなんですね。





城の中の見学は8ユーロ、25歳以下は割引、18歳以下が無料、オーディオガイドは常時あります。たしか4、5ユーロでした。この日は16時からなんと日本語のガイドが予定されていました。



「古い橋」という名前の橋を渡ってシテに入ります。街灯が上についていて趣のあるいい橋です。夜は城塞もライトアップされるようです。



窓から突き出ているのはこの地域の旗だと思います。赤い壁の建物はパリではあまり見かけません。

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