2010年11月30日火曜日

フォンテーヌブローのお城


先日のイナルコでの会議の後、つい最近中古車を購入したばかりの友達がドライブに誘ってくれました。

目的地はフォンテーヌブローのお城でした。実は初めて。私、実はエッフェル塔にも上ったことがありません。
とてもきれいなところでした。ただし、ものすごく寒かった!!まさかお城を散歩することになるとは思っていなかったので薄着で出かけて大失敗でした。おかげでこの後2日間熱にうなされてすごしました。パリから郊外までは電車で、その後友人のご主人の車に乗り合わせて約一時間半くらいでつきました。パリから車だと2時間半とか3時間くらいでしょうか。

冬で芝生の花はすっかりなくなっていましたが、ここはナポレオンゆかりの地です。予想外に見ごたえがありました。

お城にまつわる出来事が絵皿で展示されていました。
フォンテーヌブローはナポレオンがバリバリ仕事をしたお城です。いかにもという感じの王座の間。王座の間がそのまま残っているのはフランスでも唯一ここだけだそうです。





ナポレオンの側近たちがつかっていた、かもしれない陶器がたくさん棚に飾られていました。かわいらしい小花柄のが気になりました。これは寝室で洗顔等に使う水差し。今なら花瓶に使えそうです。

2010年11月27日土曜日

週末

新アパートにもうすぐ引越し完了します。とてもうれしいです。もうすぐインターネットもつながります。がらんとしたキッチンにも待望の冷蔵庫とガスレンジ、そして食器洗い機が到着し、ようやく住める状態になりました。電気がつくようになるまで部屋が決まってからなんと約三週間もかかってしまいました。さすがフランスです。

アパートは人気がないらしく、もう4人見に来たけれどなかなか次に入る人が決まらない様子。よくこんな部屋に3年も住んだものです。

さてこの週末はいろいろあります。シュタイナー学校のケルメスというおまつりがあります。日曜日ぜひ出かけたいです。それからパリでワイン見本市もあります。

フランス中の生産者が来てご自慢のワインをテイスティングさせてもらえます。毎年参戦していたけれど、なかなか疲れるのが難点。とくに私は人の多いところに出かけると簡単に疲れてしまうので、結局今年はワインが大大大好きなフランス人の友人におかかえソムリエになってもらい、3本くらい好きな品種を伝えてよさそうなものを選んでもらうことにしました。

そのかわり明日は台湾人の友人とイングリッシュエピスリーでお買い物をします。体に良いハーブティーが見つかりそうです。それからレメディやサプリメントなどもあればいいな、と思います。夜は日本人の友人のお別れ会があります。パリで韓国料理です。

INALCOの会議へ

投稿の順序が前後しますが、週末はINALCOの討論会に出席してきました。INALCOというのは通称ですが、パリ大学のなかで一番大きな日本研究センターがあります。パリで日本をはじめエクストリームオリエント、つまり極東の国々の研究といえばここです。

日本の教育に関する研究をしているグループの教授と博士課程学生とが主なメンバーでした。議題は2013年までの継続的な研究スパンのなかで、なにかまとまった成果を出そう、というものです。心理学の立場からひきこもりを研究している心理士のフランス人の男性がいました。それから、日本の子どもの綴り方について研究している日本人の博士課程の方と知り合えました。
ひきこもり、ニート、漫画、なども研究テーマとして面白い、ということで話題にのぼりました。

私の研究は日本の活動家たちにスポットを当てる、ということで、類似の研究をしているイナルコの先生を紹介してくださるそうです。とても有意義な時間でした。12月の8日はイナルコのM2の授業があるとも聞いたので、時間の都合がつけば、ぜひ出席したいと思っています。

2010年11月24日水曜日

スピリチュアリテ

L'homme total ロム トータル  

というテーマだった先週の授業。

先生はドイツとフランスの血を継受け継ぐブルジョワ家庭でお育ちの68年世代 レミ エス 先生です。

研究手帳が専門でいつもカバンにたくさん小さなノートを入れてきて学生に自分の日誌を見せてくれます。

趣味はタンゴと絵画(半分プロ)と料理。最近タイチもはじめたらしいです。多趣味でございます。

授業の主題は自己形成や人格形成、ライフヒストリーなどについて生涯教育の観点からの講義です。私たちの学科専用の小さな研究室に15人ぐらいがぎゅうぎゅう詰めで席につきあとの3、4人はその辺の無造作においてあるテーブル等に適当に座ります。

とても穏やかな先生で、私は大好きな先生です。 ただしジョルナルという手帳だけで3時間話すので、リピート部分が毎回多くなっていく、どんどん眠くなっていく授業。先生も毎回同じ話をするけれど、話しながら新しい発見をすることがあるから、と満足そうにはなされておられます。

今回は人間の構成要素についてフロイトとラカンの理論の説明の流れで


スピリチュアリテ

というのがとても重要という話に。

さて、

スピリチュアル。

という言葉を聞いて、みなさん何が頭に浮かびますか?


15行分くらいでぱっと考えてみてください。














さて、なにが浮かびましたか?



先生は 神、信仰という言葉をたくさんつかって説明していました。

神、信仰...

うーん、わたしは実はあまりピンと来なかった。


思い当たる理由は

1 霊について 日本では霊性とスピリチュアルとを使い分けている

霊という感じで思い起こされる幽霊、霊園など怖くてネガティブな感覚がスピリチュアルという横文字で一気に解消されるものね。
江原さんにやさしい先祖の霊が降りてきて、とある家族が長年滞っていた問題がじつは先祖の霊の弔い方にあった。なんて、ホラー映画を見すぎの人には実際結構怖い話でしょう。

2 神の存在感 西洋が神と人間の縦1本の個人的で垂直な関係、日本は八百万の神に表象されるように横にゆったりと広がっている


敬虔なクリスチャンホームで育った先生なので、なるほどなのですが、こういうとき、文化色メガネをこちらで気づいてかけ直さないといけないのが外国人留学生の身の上です。


先生の言うスピリチュアリテは個人的な信仰の熱心さに置き換えられるような感じ。熱心さがないと保てない感じ。
私はスピリチュアリテというのははみんなにあって、開眼している人とそうでもないひとと、全然気にもしない人といろいろいて...

ちなみに、私は 江原さんのスピリチュアルブックの表紙にありそうな、空気中にオーロラ色のオーラが漂っているイメージ。

シュタイナーのエーテル体やアストラル体みたいなオーラ的なものとか。

見えないものだけどそこにある、という感じ。お化けみたいな怖いものでなくて、人間の霊的な部分を研ぎ澄ませないと感じ取れないもの。

このような文化による抱くイメージの違いは思想の違いにも深く関係していますね。言語学はソシュールについてレヴィストロースからの構造主義の流れですこし読んだくらいだけれど、最近読んだ内田先生の現代思想のパフォーマンスという本は他の構造主義の解説本がさらっと流している認識論、言語学の説明が非常にわかりやすかったです。


私のプチ異文化体験、他の学生にとっても先生にとってもきっと興味深いはず。フランスにいるとだんだん麻痺してくる私の日本人的感覚がせっかく違和感をキャッチしたのだから、このブログにもできるだけ書き留めて、自分の研究日誌にフランス語にしてつづっておくための下書きとして使いたいと思います。

2010年11月15日月曜日

フランスの日本語教育

今年の2月の節分のときにこのブログにも少しご紹介させていただいたヴェルサイユの国際文庫、あずき文庫が発展して(という表現であっているでしょうか?)

幼児の日本語保育を目的とした会が発足したそうで、普段先生役をされているお母さんの一時帰国の間の保育助手にご用命いただきました。

そういうわけで先の水曜日は手ぬぐいを使ってねずみをつくったり、子どもたちがおにぎりをつくったりとてもよい時を過ごさせてもらいました。

あずき文庫との大きな違いは、保護者が子どもを預けて、一定の時間、保育者と子どもたちだけで過ごすことです。

子どもって、意外と、親のいないところでぐんと育ちます。

やっぱりあずき文庫のときの子どもたちと違って、子どもたち一人ひとりの存在感がぐっと大きく感じられ、子どもと過ごす大人と子どもの関係、子ども同士の関係がすっきりと、クリアです。


親と離れて日本語で集団生活をする。子ども同士が日本語の自然なコミュニケーションや伝統文化に触れる。

日本語文庫からはじまったここの保育は公民館を借りてやっと実現したお母さんたち手作りの幼稚園ですから、毎日通園というわけには行きませんが、それでもはじめることができたんですもの、この意味はとっても大きいと思います。

参加者はまったくの日本人家庭もあり、日仏家庭もありですが、普段は現地の幼稚園に過ごしている子どもたちです。フランス語もたくさん聞こえてきます。

ただ、ベルギーの外遊びの会のときは、主催者側が開催当初からかなり言語について意識してきたからなのか、子ども同士で話すときにすぐにフランス語の会話になってしまうことがほとんどありません。

あずき文庫の参加した季節の催し、今回の手作り幼稚園いつでもここの子どもたち同士ではフランス語がかなり多く聞かれました。参加する子どもたちが育つにつれてフランス語をもっと身につけるようになっていくわけですから、日本語に触れる機会を作るのが目的の会では保育者はどんどん難しくなっていくのではないかと思います。会の集まりは小さいですが、その点、ベルギーのほうは稀有なくらいうまくいっていると思います。


家庭での語学教育、といいますか、母語の使い方の及ぼす影響ついてはこういう機会があると毎度考えさせられる興味深いテーマです。

異なる家庭の子どもたちが日本語で一生懸命保育士さんと話しているのを聞くと、同じ年齢の子どもものすごくボキャブラリーに差があることがよくわかりました。すでに、どうやって太巻きをつくるか、流暢に説明できる子どももいれば、日本語がすぐにでてこなくて、もどかしそうにしている子どももいました。子どもの性格によってもともと無口な子とおしゃべりな子もいるし、縦割り保育なので年齢のかなりな違いがあるので、違いがあるのが当たり前です。でも同じ家庭の兄弟、姉妹のボキャブラリー量が似通って多かったり少なかったりするので、年齢差だけでなく家庭環境が大きく影響していることがみてとれます。


この幼稚園の日本語教育という意味での成功(成功と言ってもひとそれぞれあるとおもいますが、ここでは、フランス語で現地の教育をうけながらも、日本で育った日本人とだいたい同じくらい話せることとしておきます)は、決して日本人学校や幼稚園の保育者の力量や活動内容の良し悪しだけが影響するわけではないということです。むしろ、保育者の役目は子どもを参加させる保護者の方の家庭での言語使用、どんな言語環境を子どもに与えてあげるか、その労力をどれくらい重要なことと考えているか、などの、家庭でのその子への願いの真剣さが大きく影響するようです。主催者側は大変骨の折れる作業ですが、最終的には、というか根本的にはそこにうまくてこ入れできるかどうかがのちのち重要になるのではないかと思います。


日本語学校に子どもを通わせる家庭は普通、はみんなとても真剣といえば真剣です。ただ、人は真剣さをまちがうこともあるから、難しいですね。良くある失敗例はお稽古ごとや日本語学校に通わせたことで安心して、家での言語環境について怠惰になってしまうケースです。例えば競争率の高いモンテッソーリに子どもを入れさせることのみに燃えてしまって、入学したらそれですっかり安心燃え尽きてしまうとか。

親のみていないところで子どもは育つとさっき書いたばかりだけど、子どもは学校だけで育つのでもありません。

やっぱりその子の教育を決めるのは親だから、教育の責任を学校だけに押し付けることはできません。

うちは共働きで忙しくて子どもにかまってあげられないから、幼稚園だけはいいところにいれた。安心!

こういう考えの方に陥りやすいのがいまの日本ですから。相当気をつけないと。間違えることが誰でもあります。

怖い怖い。

でも、実際、子どもがモンテッソーリやらシュタイナー幼稚園にいっていても、ただそれだけだったら高い月謝を払う意味は限りなくゼロに近いです。得られたのは親の束の間の安心感だけだとおもって間違いないです。

子どもとの営みは毎日の小さな事柄に丁寧に関わっていく。そのことなしには子どもはうまく育ちません。

もちろん、週に一度の日本語学校だけではまったくもって足りません。ただ行けばよい、というだけでは猫のノミくらいのことしか子どもに影響はないとおもいます。でも、大人の意識次第でほんの少しの機会を最大限に活用させたいと思えば、ものすごく良い時になります。日本語で話さなければ彼らはどんどんフランス語優位になり、日本語は忘れていく。大人側のちょっとの怠惰が子どもの言語習得の機会喪失になり、ちょっとの工夫が2倍のボキャブラリー獲得にもなる。1日ごとにその差は増えていって一ヵ月後一年後には...。

海外で子育てをしている当事者にとってはとても深刻な問題なのに、海外には日本語で分かりやすく、本当に有意義な言語教育情報を教えてもらえる機会がありません。地道な実践を手取り足取り指示してくれるひとなどいません。まったくもって地味な作業で、お金にならないからでしょう。残念な世の中です。パリにあるのは営利目的のいくつかの日系おけいこ塾くらい。不安だからそういうところにしがみついてしまう人がたくさんいます。でも、それじゃ、ただ企業の、資本社会の犠牲になるだけではないでしょうか。子ども遊ぶ時間がへり、親はイラつくだけ。私の声はせいぜい3人くらいにしか届かないけれども、それでも地味につらつら書かずにはいられません。

日仏保育畑で、ベルギーで。いつもよい刺激をもらって感謝です。せっかく長く書いたので無理やりでも研究のほうに反映させたいところです。 汗。






















今週の水曜日も

学生ストライキ 大学の様子


フランスに戻って翌日の日記です。大学エントランス周辺の写真。癒しの休日も一気に吹っ飛びます。主要な建物の入り口がブロックされているので学生たちは中に入れません。学生が主体の年金問題のストライキです。外国人学生にとっては大変興味深くもあり、ディプロムを予定していた期間内に取得できるのか心配でもあり。はー。でもこれがフランスです。なるようにしかなりません。

中に入れたものの、主要な建物へつながる扉にチェーンの鍵がかかっているので入れず、上から記念撮影。
閉じられたドアの25センチくらいのチェーンのあそび部分から忍者のようにすり抜ける学生もいたのですが、リュックを背負った大きな男子学生は挟まって動けなくなっていました (笑)。ドアの向こうにも他のブロックがあるという情報があったのでクラスメイトの女の子としばらく開いている教室で待つことにしました。


今回は最後の一時間だけ出席できました。でもいつも不思議なのは私より先にたくさんの学生が到着していたこと。どうやって入ったのか今回もなぞでした。

2010年11月5日金曜日

週末のベルギーショートステイ

先週末は久しぶりに隣国ベルギーに滞在しました。このブログに何度も登場しているステイ先のご家族のむすめちゃんとたくさん遊んできました。今回はモードのお仕事をしている方からいただいたというたくさんの毛糸や羊毛を使ってお料理をつくったり、お人形を作って遊んだりしました。

ファニーフェイスのダンボール人形。ダンボールで電車もつくって電車ごっこをしました。

ちょうどハロウィンだったので、むすめちゃんおお父さんがかぼちゃのランタンを作ってくれました。両側に顔のある手の込んだキャンドルスタンドです。同じマンションの子どもがこわーいお面をつけてお菓子をもらいにきました。

毛糸と羊毛のランチセット。

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