2008年10月12日日曜日
パリ大学の授業 3
1、2と続いて、自分のための記録として大学の授業の印象と評価方法をまとめておくことにしました。
今週の授業 つづき
水曜日
「乳幼児心理学」
ブラジル、ポーランド、フランスで幼児教育、教育心理学に携わってきた女性の教授
授業はアンリ・ワロン、ピアジェなどの心理学の理論
評価は授業のはじめからおわりまで、継続して、毎回事前の質問に対して作成するポートフォリオ
次の授業は休講。かわりに、公園や子どものいる場所で一時間の行動観察を記録、できれば考察も加える。
授業内容は私がこれまでやってたこと、いつもやっていることとほとんど同じことなので、それで単位がもらえるなんて楽しすぎる。ずっとかかわってきた教育学にしてよかった、と心から思った。ほかの学生の子どもの考察の仕方、教育の考え方も大変興味深い。先生は心理学に通じているだけあって、ものすごく配慮の行き届いた親切な先生。それぞれ自己紹介もして、スイス人でアフリカに慈善事業にかかわっていた学生、フランスでクレッシュコレクティブで働いていた学生、アルジェリアの小学校でおけいこごとのような活動をしていた学生など、教育関連の職業についていた学生も多く、年齢もさまざま。
この大学しかしらないので、「フランスは・・・」とくくってしまうのは早すぎるとは思うけれど、本当に学びたい人が学びにきている感じがする、と日本人のパリ大留学生の友人と意見が一致した。
「美術・思想・教育」
身振り手振り、声の抑揚がものすごく大きく、髪の毛爆発のフランスの美術家っぽい強烈な先生。
ミュージカルと哲学が専門らしい。
授業の内容をプリントとプロジェクターで説明してくれたが、これが本当に幅が広い。
日本で美術と哲学をひとつのコマで教える授業というのはあまり普通ではないと思う。
学生はこれまで受けた授業で一番人数が多く、ほかの学部からの出席も多かった。
外国人に対する配慮などはまったくなさそう。私にはとっつきにくい感じの先生だが、人気の授業らしい。日本では哲学は実際社会では役に立たない、と評価の低い学問分野な印象があるが、音楽と哲学とアートに造詣が深いと、というのはフランスでは教養の高い人、と考えられ、一目置かれる。
今回は20世紀はじめの哲学家のはなしが中心だった。
先生の講義中心のひたすら聞くスタイルの授業。
評価はレポート2つと小テスト2回。
「社会学・教育」
顔が、若くして亡くなった人気ニュースキャスターの逸見さんに似ているこざっぱりした清潔感のある知的な先生。使う言葉がむずかしいのと、ものすごく早口なのに加えて、内容がフランスの学術組織についてだったりして、異文化の外国人学生の私にはかなり理解が難しくくて、授業中電子辞書が手放せなかった。
先生は私の電子辞書をパソコンと思っていたいらしく授業のあと、「君は全部そのパソコンに打ち込んでたみだいだね。」ときかれた。(実際は次から次にでてくるわからない単語を必死に探すので精一杯だった。)私の語学のハンデがわかると、「わからなかったら、何でも質問して。」といってくれた。
単位は関連分野の中で自分の関心事についてのレポートを提出すること、出席が主に評価される。
(上の写真は大学でのランチ。コマとコマの間に休み時間がないので、サンドイッチがのどに詰まらないように急いでたべないといけない。きれいな学食もあるが時間がかかるので、パニーニ、サラダ、サンドイッチなどの軽食で済ませる学生が多いようす。)
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