これまで開いた「お母さんのための絵本講座」と「絵本の会」に登場した絵本の紹介です。
『はじめてのおつかい』(筒井頼子 作 林 明子 絵: 福音館書店)
もう一回読んで!といわれることがとにかく多いこの本。誰でも「みいちゃん」と自分を重ね合わせて、100円玉を握り締める汗ばんだての感触まで感じてしまいます。
『てぶくろ』(ウクライナ民話 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 内田 りさこ 訳:福音館書店)
―子どもの想像力の中では、熊でも何でも無制限に入っちゃうと思うんです。面白いじゃありませんか。―(瀬田貞二 著 『幼い子の文学』より抜粋)
『ぐりとぐら』(なかがわりえこ おおむらゆりこ:福音館書店)
早起きとおいしいおやつ。こどもの生活に寄り添った日本の誇る名作。世界各国で翻訳され、世界中の子どもたちに愛されています。
『おおきなかぶ』(ロシア民話 A・トルストイ 再話 内田りさこ訳 佐藤忠良 画)
ことばの面白さに気付かせられるリズミカルなテンポが楽しい一冊。無駄な言葉が一切ありません。幼稚園では「うんとこしょ、どっこいしょ」とみんなで声を合わせたものです。なかにはものがたりをすっかり覚えてしまう子もいました。
『かばくん』(岸田 衿子 作 中谷 千代子 絵 :福音館書店)
ポイントはどのページにも描き込まれている「かめ」の存在。かばの大きさが引き立っています。文と絵がちゃんとぴったり合っているのをこどもたちは見逃しません。さりげなく文章に書かれている下駄をはいている子どももいます。地味なのにずっと子どもに愛されているのはよい絵本の要素がつまっているからでしょう。
『にぐるまひいて』(ドナルド・ホール文、バーバラ・クー二ー絵:)
古きよき時代の田舎で生活する人々の生活が静かに淡々と描かれています。大人も「素敵!」と感じる美しい絵本。春には種をまき、秋に収穫し、羊の毛を紡いだ糸で冬は毛糸の靴下や藁ぼうきをつくり、市場にすべて売りに行き、また春がやってくる。自然の恵みに本当に感謝してつつましく生活する家族の1年のお話。
『もりのなか』(マリー・ホール・エッツ :福音館書店)
絵本の古典といわれる名作。ファンタジーの世界を壊すことなく現実の生活に連れ戻してくれる最後のお父さんの一言が好きです。続編は「また もりへ」
『かいじゅうたちのいるところ』(モーリスセンダック)
まだ眠たくないいたずらな男の子は森になった自分の寝室から、ヨットに乗ってかいじゅうの島へ旅にでて、ぐりぐりの目をしたかいじゅうたちと出会います。「もりのなか」同じく、この作品も「行きて帰りし物語」。ストーリーはもちろん、かいじゅうが月夜に踊っている場面など絵の魅力に引き込まれます。
おやすみまえの読み聞かせにおすすめ。
『ぼく にげちゃうよ』(マーガレット・ワイズ・ブラウン :ほるぷ出版)
うさぎのぼうやとお母さんとのおはなし。「ぼく~~になっちゃうよ」「それならかあさんは~~~」という2匹の会話の繰り返しで構成されています。おかあさんはどこまでも子どものあとをついて寄り添おうとします。家庭でお母さんから読み聞かせて欲しい一冊。「怒り過ぎてしまったな」と感じた日にはぜひ。
『こんとあき』(林 明子 作)
林 明子さんの絵は人の表情や背景の細部まで、とても細やかで味わいがあって大好きです。子どもが何かを見つけたら納得するまでページを繰る手をとめて、お母さんも一緒に楽しんでくださいね。
『ババールのこどもたち』(ジャン・ド・ブリュノフ:評論社)
フランス生まれの人気絵本。もともとは画家だったこの作家が、自分の子どもたちを喜ばせようとしてお話を方って聞かせたことがはじまりで、家族の愛がつまっています。シリーズのなかで私はこの作品が一番好きです。
『3びきのこぶた』(イギリス昔話:福音館書店)
擬人化技法のリアルな豚がユーモラス。古くからイギリスで受け継がれてきた物語を忠実に描いていると思います。わたしにとってこれがほんとうの「3びきのこぶた」のお話です。
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