2008年7月10日木曜日

レオノーラ・カリントンの個展【感想】


一つ前のタイトルで書いたレオノーラ・カリントンの個展に早速行ってきた。

メトロ12番のソルフェリーノから徒歩一分。ほんとにすぐそこ。
ポスターが出ているので建物はすぐにわかるが会員制の豪華な館の地階がギャラリーになっていて
他の目的できている人のほうが多くちょっとわかりずらい。

白い螺旋階段を降りていくと床の銅像が迎えてくれた。どこかの国の王様のような威厳のある男の人の顔。右手の壁には年表。大きなお屋敷、いつでもフリルと凝ったボタンがちりばめられた優雅なシャツを着たカリントン。相当に裕福な家庭に育ったことが見て取れた。

幼少の頃からのカリントンの写真のスペースを抜けるとデッサン、水彩画、銅像、あわせて55点。

ナルニアやゲド戦記みたいな地図のデッサンや宝のありかを示すような骸骨マークなんていうのもあって、期待したとおりの雰囲気の作品が並んでいた。

彼女の住んでいるメキシコでスペクタクルの舞台装置や衣装などをたくさん手がけていたこともわかった。物語がある絵だなぁと第一印象で思っていたので、納得。お芝居中の舞台や大きな壁画に取り組んでいる彼女の写真もあって面白かった。

私がシュールレアリズムと聞いてイメージするのはマグリットやダリだったりするのだけれど、
彼女もシュールレアリストであるらしい。ギュスターブモローは象徴派だが、彼の絵と似た印象を持った。


ギュスターヴ・モローGustave Moreau, 1826年4月6日 - 1898年4月18日)は、フランス象徴主義画家である。パリに生まれパリで亡くなった。聖書神話に題材をとった幻想的な作風で知られる。

印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローは、聖書やギリシャ神話をおもな題材とし、想像と幻想の世界をもっぱら描いた画家であった。彼の作品は19世紀末のいわゆる「世紀末」の画家や文学者に多大な影響を与え、象徴主義の先駆者とされている。



ちなみにカリントンは日本でも1987年に日本で展覧会を開いている。
画集も日本語で出ているようなので帰国した際に手に入れる本リストに入れた。

今彼女は90歳。彼女が今も生きて同じ地上に生活しているというのが嬉しい。
彼女の内に広がる世界はまだ伝説にならずに今もこの世に実在する。

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