2009年9月29日火曜日

パリ大学院新年度の始まり

9月28日(月)

ようやく大学がはじまりました。6月半ばで授業が終わったような気がするのでなんだかんだで約3ヶ月半くらい大学から遠い生活をしていました。

今日は修士課程の第一日目、内容説明のためのオリエンテーション的授業がありました。教授がずらっと並んで自己紹介、シラバスを観ながら2時間の説明、その後は生徒たちが6人くらいのグループをつくって、午後の質問の時間に備えつつお互いの研究計画や授業のプランのことを話す時間でした。

私は昨年度、何度かクラスが一緒だったフランス人の女の子、パリ8の社会学部から来た女の子
アメリカはフィラデルフィアからフランスに来て2年の社会学をやっていた女の子、北アフリカ出身と思われる文学部から編入した女の子、思春期の男の子に奮闘中、仕事もしているアフリカ出身のご婦人という構成のグループで話し合いをしました。大学を卒業しているかそれに準じる経験を学位と認めれたかして来ている学生なので、当たり前ではあるけれど学生の問題意識ややる気は学士のときよりやや高いと感じました。


パリ8大学の修士課程はパリ13大学と共同で研究チームを組んでいるので、キャンパスも2つ、教授陣も2つの学校に分かれ、選んだ授業によってあっちこっちと行くことになります。

Université paris 13 nord
http://www.univ-paris13.fr/


授業のタイプは

伝統的な毎週一回のスクーリング型
2日、もしくは3日間の集中型
ハイブリッド型
通信教育(Eラーニング)

と4つあり、働いている人や病気の人、育児中の人でも学べる配慮がされています。

前期は4つの分野、後期は5つの分野から大体2単位ずつとることになります。各分野の中にハイブリット授業やスクーリング授業があって、内容もそれぞれ違うので授業のスケジュールはかなりややこしい!

私と友人はすでに知っている教授もいたし、パリ8の多種多様な授業の形態についても経験があったので、シラバスを読むだけで大体のところは決めていたので、初めてパリ8で学ぶ学生に情報を提供するのが主になりましたが、修士論文のテーマについてもう決めたか、将来どんな職に就きたいか、就けるのか、という話になって他の学生の状況や考えを知ることができました。

これまでの自分と似たような歩み、学びをしてきた人、似たような問題意識を持つ人たちと、一緒に学んでゆけるというのはすごく恵まれたことですね。仕事でも何でも興味深いところはあるし、学ぶこともあるけれど、授業に出ているときは、本当に居たいところにいる自分を実感します。本来一日出席するべき授業を早々切り上げたとはいえ、モチベーションの維持のためや交流のためにもやっぱりスクーリングにして良かったと思いました。

2009年9月14日月曜日

大学卒業と新年度の準備


大学修了と修士課程入学


9月17日(木)の委員会の決定で、学部を無事修了することができました。
なにが一番大変だったかというと、実は語学や課題提出もろもろよりも何よりも体力と時間を学業にあてる気力、精神力を保つことでした。

というのも私は私費留学生なので、自分でなんとか生活費も工面しないといけなかったからです。3つの家族の育児・家事ヘルパーを掛け持ちしてあっちこっちで仕事をしながら学業も、というのは今思ってもよくやったな、と思います。

でも、大学に行くことは私にはとても楽しみなことだったし、このような状況でもなんとか学位が取れたのは大きな自信になったし、くじけずに続けて本当に良かったと思っています。大学を進めてくれた友人や支えてくれた友人、人生の先輩方に感謝しています。


修士課程の内容


同じ大学の学部修了生はほぼ自動的に修士課程への登録を受理されるので(実はこの進級システムがよくわかっていなかったのでひやひやしていたのですが)同時に大学院入学のお許しも得られました。正式に認められるまでは何が起こっても不思議ではないフランス。これでようやっとほっとできた次第です。大学卒業して修士から留学、というのがフランス留学のよくあるパターンですから、一般的にみれば、ようやくスタートラインに立たった、という程度なのかもしれませんが、学士をこちらでしたことは私自身の学びとしては大変価値のあることだったので、非常に良かったと思っています。

さて、そういうわけで、また「フランスの大学院」という未知なるゾーンへ突入しました。修士のカリキュラムは主にセミナー出席と課題提出もしくはテストや口頭発表、そして30枚から70枚程度の修士論文の作成です。

セミナー形式の授業は集中して2日間だったり、3ヶ月のうちの3日間だったり、毎週決まった時間だったりと日程がまちまちで非常に予定が立てにくいのが難点です。シラバスをネットでダウンロードして授業内容を調べ、興味のあるものを中心に予定組み立ててますが、教授に実際会って、授業で話を最低1コマ分くらいは聞かないと、わからないことが多いので、せっかく組み立てた予定も絶対変更ないとは
いえません。


通学のメリット、デメリット

多いときはほとんど毎日週5で通っていた通学の負担が少しは軽減されそうですが、それでも私は最初の一コマ目は時間の都合の付く限りどの授業にも出てみたいので、やはり仕事をしながら通学するのはハンデがあります。けれども実際に授業に出ることには大きなメリットがあります。

それは

・先生の意図や考え方がよくわかる。
・いやおうなくフランス語を長時間聞くことになるので語学力維持になる。
・モチベーションを保てる。
・クラスメイトと直接交流ができる。特に働きながら通学している人の話を聞けるのは貴重。

などたくさんあります。

パリの大学のいくつかには通信で受けられる学部もあり、通信で続けることも考えましたが、それでもやはり通学するメリットを考えて、通学することにしました。

今年度は仕事を極限まで減らして人間らしい生活を心がけます(笑)。

2009夏ベルギー外遊びの会滞在まとめ


2009年8月19日から31日までベルギーのブリュッセルの活動記録です。
活動に参加したブリュッセルの育児サークル「外遊びの会」での催しのまとめ記事です。

各催しの詳細にこの一覧からアクセスできます。

ブリュッセル外遊びの会に到着
おしゃべりサロン(子育て勉強会)テーマ「子どもの褒め方叱り方」

外遊びの会Wolvendael公園と室内遊び
おしゃべりサロン2(子育て勉強会)テーマ「子どもと楽しく食事をしていますか?」
外遊びの会 ストッケル 野原でかけっこ
おしゃべりサロン3(子育て勉強会)テーマ「しつけはどこまで厳しく?
絵本講座
外遊びの会 お買い物とすいとん作りの回
外遊びの会 番外編 ゲンクの民芸博物館
ブリュッセルの絵本屋さん 


10日間という短い滞在だったのですが、いままで滞在したどの時よりも、参加者のみなさんと深く交流することができたと実感しています。今年は毎日なにか催しがあったので、毎日のようにお会いできた方が多かったからだと思います。

外遊びの会はいまのところまだそれほど大きな組織ではなく、ベルギーのお母さんたちによる小さな手作りの会ですが、だからこそ誰もが参加者であると同時に主催者側にもなれます。誰も参加しなければ、会の存続さえ危うくなってしまうような心もとなさがある反面、「こんなことしてみたい」という人がいれば、どんなことも実現できる可能性があり、いかようにも発展していくことが可能ということですね。外遊びの会がこれまで歩みを進めてくることができたのは、この会をはじめられたKさん以外にも、参加する方の積極的な関わりがあったからなのでしょう。

私は、これからも大好きなブリュッセルの外遊びの会がすこやかに育って、ずっと続いて行って欲しいと思います。今、参加者は主にお母さんと子どもですから、わが子のためにとある程度の年齢までの参加を考えていらっしゃる方が多いかと思いますが、ほんとうのところ、参加者ご本人は子育て支援の担い手でもあります。かかわり続ける人がいることにより、会が発展し、それが社会貢献になるからです。

いつか会を卒業した人たちが世界中に「外遊びの会」をつくる、なんていうのも楽しそうですね。実際日本にいてもパリにいてもできることはたくさんあります。私も積極的な参加者の一人としてこれからもいろいろな形でつながっていたいと思います。

次回はクリスマスの人形劇をしに、11月に数日滞在する予定です。

これからもよろしくお願いします。

2009年9月3日木曜日

ゲンクの民芸博物館(外遊びの会番外編)

8月30日(水)


外遊びの会のご家族を募ってのお出かけ企画がありました。ブリュッセルから車で一時間ほどのゲンク(オランダ語だとゲンキと発音するようです)という町にあるテーマパークにいってきました。


入り口付近の並木道お天気ですが、肌寒く秋の気配がほんのり。



昔の村をそのまま再現しているところで、古い家の中には当時の服装のスタッフが手仕事をしたり、スープをつくったりしています。暖炉の火は本物です。ここではおばさんが編み物をしていて、手作りの人形が買えるようになっていました。

家の外観はこんな感じ。

竹馬のような遊具。ここは子どもたちに大人気でした。一日ここで過ごせそうなほど。屋内にも素朴な遊具がたくさんありました。



パン屋さん。大きな田舎パンがたくさん並んでいました。


陶芸が体験できる家。小学校中・高学年くらいかとおもわれる子どもたちが、足でまわすろくろをつかってや陶芸体験をしていました。すごくたのしそうでした。


ボードゲームの小屋。すごろくやドミノ、ビンゴなどが各テーブルにセッティングされていました。子どもたちにはむずかしいものも多かったのですが、独自のルールを考えてそれなりに楽しくやっていました。よく見ていると、すごろくもルールがめちゃくちゃだったりしますが、なぜかそれでも続くんですよね。

ベルギーの最後の日曜日、普段はなかなかお顔のみえないお父さんたちにもお会いできてたし、一日のんびりすごせたし、良い一日となりました。

2009年9月2日水曜日

お買い物と手作りすいとん汁(外遊びの会8/28)

8月28日(金)

この日は、夏休み最後の外遊びの会ということで、いつもと一味ちがったお買い物イベントを企画してみました。みんなでおやつのお味噌汁の材料を買いにいくというものです。もちろんいつもどおり親子での参加になりますが、子どもたちにお財布をもたせて、「くださいな」というのをやってもらいました。

午前中たっぷり公園で外遊びして、公園でピクニックランチをした後、みんなで近くの八百屋さんに出発しました。







個人商店の果物と野菜を売る店まで徒歩約20分。お店には買い物に来ていた他のお客さんがすでに列をつくっていて、待てない子もいるかな?と思いましたが、お母さんと一緒によく並んで待ち、みんな買い物をすることができました。

お買い物は、八百屋のおじさんに欲しいものを伝えて、とってもらうスタイルです。スーパーとはずいぶん勝手が違うので、いつもスーパーで買い物を済ませているお母さんや、ベルギーに来て間もないお母さんの中には子どもたち同様ドキドキのお買い物体験だったのではないでしょうか。



主催者のお宅へもどって、お味噌汁に入れるすいとん作りもしました。やわらかくて肌触りのよい小麦粉の生地は冒険した後にほっとしたい子どもたちを癒してくれたようで、みんな熱心に丸めて、たくさんのかわいいすいとん団子ができあがりました。プログラムを立てるときには静と動のリズムが交互に繰り返されるように気をつけています。お味噌汁は大人気であっという間に間食。いつも家ではあまりお味噌汁を飲まないという子が、このときは何度もおかわりしていたというお母さんも嬉しい声も聞こえてきました。たくさん野菜が入っているので、本当においしいし自分が作ったすいとんが入っているのもうれしいですね。「わたしのつくったすいとんが入ってる!」と口々に言うのがすごく可笑しかったです。思い入れがある食べ物をいただくとさらに食事が楽しいものとなりますね。みんなで食べる喜びもさらにお味噌汁をおいしくしてくれたのでしょう。


生涯毎日つづく食事のときを、「楽しい時間」と思える経験はとても大切だと思います。




八百屋のおじさんにもらったおつりを宝物のように大事にポケットにいれていた女の子、その子にとっては、お金の価値以上に貴重なものになったようです。

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