2009年1月28日水曜日

☆イベントのお知らせ☆


フランス人智学協会が開催する公開講座に一緒に参加してみませんか?

美しいシュタイナー建築のホールやにじみ絵の絵画、ステンドグラスも見学できます。

日時 1月31日(土)17:00 
   
集合場所 METRO VIVIN

講座内容 「Le secret d'Isis, but d'un cheminement initiatique」
          (イシの秘密、宗教儀式の進展の目的)     
           ※イシとはエジプトの女性の名前
    
  講師  デニス・ルフ (教育学者・講師 様々な局面からエジプトに精通)

  言語  フランス語    ドイツ語の講師の場合、フランス語の通訳

講座開催場所  2 et 4 rue de la Grand-Chaumiere 75006 Paris

参加費  受付にて各自参加費(学生5ユーロ、一般8ユーロ) 
       


お時間の許す方は終了後、近くのカフェで一緒に感想などお話しましょう。

MIXIのパリでシュタイナーというコミュニティを管理しています。過去のイベントや各種トピックがご覧いただけます。お気軽にご参加ください。


今後も講座参加のお誘いをイベントとして追加していく予定です。

どうぞよろしくお願いします。

2009年1月24日土曜日

シュタイナー学校のクリスマス祭3

ずいぶん季節はずれになってしまいましたが、パリ郊外のシュタイナー学校のクリスマス祭の様子をもう1エントリー写真中心にのせておきます。
羊毛の人形です。生徒たちの作品なのか、たくさん飾られていました。こんなにたくさんの羊毛人形を
一度に鑑賞したのははじめてでした。部屋はほぼろうそくの灯りのみで薄暗く、静かな部屋でした。
近くで人形をみるには、部屋の入り口に取り付けられた木の枝でできた高さ1メートルくらいの枠をくぐらないといけません。小枝のトンネルを抜けると、そこは妖精たちのおしゃべりが聞こえてきそうな森の奥深く。


自宅でのクリスマスディナーに灯す蜜蝋ろうそくを探していたのですが、なかなかみつからず、
一巡りしたあとにようやく見つけたのがここ、蜜蝋のアトリエ。

長い芯を手に持ってぶら下げ、大きな釜のなかで適温に解けた蜜蝋を何度も何度もつけては乾かしていきます。私もやってみたかったのですがかなりな数の子どもたちが列をつくってだったので写真だけ。蜜蝋に含まれる成分は喉によいらしいです。ヨーロッパの乾燥した空気は喉を痛めがちなので、冬は特に重宝しそうです。近くの市場に養蜂場のお店がでるので、いつか子どもたちをあつめて蜜蝋をつかったワークショップができたら楽しそうだな、とひそかにたくらんでいます。


こちらはアクセサリー工房。やはり若い女性が多いですね。ブレスレットやネックレスを作っていたようです。普段は洋裁のために使われている部屋らしく、生徒の作品らしきものが展示されていました。



こちらは最後に見学した現役生徒たちのコンサートです。衣装は一応白と黒という決まりがあるようですが、色以外はなんでもよいらしく、カジュアルなタートルネックの男の子もいればフリルのブラウスでおしゃれしている女の子もいました。全部は鑑賞できませんでしたが、英語の曲を聞きました。ちなみにフランスでも英語は私たちと同じく外国語です。もしかしたらドイツ語も習うのでしょうか?

2009年1月11日日曜日

シュタイナー学校のクリスマス祭2

一番大きな建物の飾りのある窓の内側は生徒のぬらし絵やエポックノートが展示されていました。寒い日でしたが、ぬらし絵には心をほぐしあたためる不思議な力が宿るように思います。

ヨーロッパのクリスマスのお祭りなのですが、他の場所でみるような電飾はひとつもありません。全体的に飾りはとても素朴なものばかりです。星の飾りがかわいらしく、みんなの目を引いていました。


入ってすぐに目に飛び込んできたのは枝に飾られたクリスマスの飾り。すべて手作りのようです。
反対側にはシュトックマーのお店が大盛況でした。蜜蝋粘土や色鉛筆、絵の具、クレヨンなどがありました。
こびとがすわっているかわいいリース。これも売り物でした。

数字の書かれた板に羊毛がかかっています。掛け算を習うときに使うものです。

隣にあったノート 計算式のとなりに先ほどの道具も手書きで描かれています。
一番下のノートは フランス語の AとU を学んだときのノートのようです。 フランス語のエポックノートは日本初公開かもしれません!
お菓子の家。とてもヨーロッパらしいですね。これも生徒の作品です。どうやって持ち帰るのでしょうか。

一番大きな建物の一階部分の半分以上が生徒の作品が並んでいました。

生徒たちのエポックノートがたくさん並べてあり、触って見ることができました。
教室の外で行われた授業の様子もビデオで見ることができました。夫婦できている方々は保護者なのでしょう。大変興味深い様子でじっくり見学したり(私もですが)、先生に質問したりしていました。

作品やノートは学年ごとに展示されていました。これは多分低学年の授業の作品でしょう。

先生が書いたものだと思います。授業のために黒板に書かれた絵でしょう。美しいひとつの芸術作品のようです。ほんとうにきれいです。
黒板の左側です。地図がかいてあります。
学年があがるにつれて、エポックノートの書き込みが細密になっていくようすがよくわかりました。
たくさんの色がつかわれており、どのノートをみても文字も絵も大変丁寧に描かれています。
手袋も生徒が授業で編んだもののようです。

エポックノートをみているだけで時間がどんどん過ぎてしまいました。
全部の部屋をみてまわりたかったので、全部のノートをみることはできませんでしたが惜しみつつ部屋をでることにしました。

2009年1月10日土曜日

シュタイナー学校のクリスマス祭1


昨年末念願だったシュタイナー学校のクリスマス祭りに行ってきました。 VERRIERESというところにあり、パリの南西に位置しています。パリ郊外で一番大きなシュタイナー学校で幼稚園から高校まであります。

学校のサイトはこちらから。


このクリスマス祭は公開されているのでだれでも学校に入ることができます。たくさん写真を撮ったので(この日は撮影OKでした。)写真で紹介しておきたいと思います。

ちなみにクリスマスは終わってしまいましたが、フランスはノエル(クリスマス)が日本のお正月のようなもので、年があけてもしばら家にクリスマスツリーが飾られています。日本で言う「松のうち」という感じです。ノエル気分でもまだぎりぎり許されるかもしれません。

上の写真は学校の入り口の看板 「ルドルフシュタイナー自由学校」とあります。

電車とバスで行きました。乗り継ぎのバス停で降りたものの、日曜日で近くまでいけるバスは運行していませんでした。20分近くあるいてようやく到着。


敷地はかなりCHATOUのシュタイナー学校にくらべ、かなり広いです。この建物が一番大き買ったと思います。中は階段と細い廊下がたくさんある面白いつくりで、冒険心がくすぐられます。

敷地内にいくつもの建物が点在しています。古いフランスの建物といった感じがしますが外に見えている階段や円形の部屋はほかではあまり見ません。増築しているのではないかと思います。
「入り口」と書いた表示あるこの建物の中では布を使用したぬらし絵のようなものを体験できるコーナーになっていました。看板がわりに窓にできあがった作品が飾ってあります。
そのとなりは古本市のコーナーでした。部屋の奥にぬらし絵の作品が飾ってあります。

少し離れたところにある別の建物では学校の取り組みと関係がありそうな陶器、アクセサリー、のアトリエが小さく出店していました。和食がおいしくいただけそうな渋い陶食器や写真の陶器のろうそく立てなど
普段用として使えそうなものがたくさんありました。どれもいかにもアトリエでつくったような素朴で丁寧なつくりです。


学校の住所

Ecole de Verrières


62 rue de Paris
Amblainvilliers
91370 Verrières-le-Buisson

2009年1月7日水曜日

シュタイナー幼稚園のクリスマス

クリスマスは終わってしまいましたが、シュタイナー学校のクリスマス祭りの様子を写真で紹介しておきたいと思います。

といっても、フランスはクリスマスが日本のお正月のようなもので、今日くらいまで家にクリスマスツリーが飾られています。日本で言う「松のうち」という感じです。

子どもが望むことを大人が喜んでする

(前回続き) 

「どっちにしろ子育ては大変」
「大きくなってからでは余計に大変」

ということが言えると思います。

子育ては体力的にも精神的にもかなりなエネルギーを消費します。

でもほとんどの場合、続けるしかありません。

ただ、ずっと100パーセントでやろうと思ったらとてもじゃないけれど持ちません。

人間ですから完璧な子育てなど無理です。

ずっと全力投球しなければいけないというのではなく、頑張りどころを間違えないこと、
要所をしっかり押さえることが大事だと思います。

要所は何かというと、愛情をわかりやすく子どもに伝えるということに尽きます。

子どもにはっきり伝わるシンプルな愛情です。子どものためを思って早くからたくさん習いごとに行かせる人がありますが、子どもが頼んでもいないのに親の勝手にしている場合、それは愛ではなく、エゴといいます。

頭のいい子どもをもった親になりたい、という自分の欲求を満たしたいからする、という、自分への愛、自己中心的な愛です。

愛情をわかりやすく子どもに伝えるとは、どういうことかというと、子どもが望むことを大人が喜んでしてあげることです。私は子どもを甘やかしたくない、という親がありますが、これは甘やかすこととは違います。基本的信頼感をつくるために、欠かせないことなのです。

親が自分の欲求にいつも心から応じてくれる。

その安心感から基本的信頼感が生まれ、他者への思いやりや共感の心が育つのです。

具体的には、子どもが抱いてほしがったら、そのときこちらがここらから喜びを感じて抱いてあげることです。お腹がすいたら微笑みながらお乳をあげることです。

子どもの健やかな発達、人格形成の第一歩はこういった親との情緒を含んだ関係から始まります。これらの意見は、児童精神科医の精神科医佐々木正美先生がエリクソンやワロンの理論のもとによく言われていることです。保育に携わる多くの人も共感、納得していますから、子どもの本質を少しでも知る人にとって現在主流になっている見解です。今、ちょうど授業でやっているところですが、人格形成、自己意識形成における情緒、愛着の果たす役割についてはフランスの心理学者ワロン(とくに発達心理学の分野で有名です。)がその重要性を強調しています。

愛着が基本的信頼感を生む。

子どもの発達の本質のひとつです。

こうした時代、国にかかわらず、変わらない子どもの本質というものがあるのですから、それに適した子育てをすることがよいのは当然のことだと思います。

ですから、子どもの本質の理解につとめ、子どもの本質に適した応対をすることが子育ての正しい方向と考えます。


こどもは親に絶大な信頼と愛情を寄せます。甘えつつ反抗します。
それが子どもの本質です。

それを「迷惑」だと思うのならば、子どもの本質をもっと知って欲しいと思います。

こどもは「迷惑」な存在か?

フランスにもどりました。パリはマイナス7度、雪が降ったらしく、道の両脇に
3センチ~5センチくらい積もっています。

二つ前のエントリーの続きを書きます。
前々回、子どもが親にかける迷惑量は生涯一定だ、と主張するコラムを少し紹介しました。

「どうして、この子だけが手がかかるかと悩むより、子どもが持っている迷惑量を今ここで消費しているのだと考え、それも有限なので
たくさん消費すれば、次は迷惑量が少なくなるはずであると思って対処したほうがよいように思う。また、逆に何も心配もなく手がかからない子は、まだ迷惑量の消費が足りないのだから、いつ、どんなときに消費を始めるか、考えておいたほうがよいように思っている。とにかく、あまり多くの人に賛成してもらえないが、私は『子どもの迷惑量は一定不変である』と思っている。」
(こころ・心⑨ 迷惑量一定の法則 カウンセラー・元少年鑑別所所長・養護施設園長・子育て協会顧問 奥村 晋) 

1子どもは「迷惑」か

私はそもそも子どもが親への甘えること、頼ること、自立心からくる反抗心などを「迷惑」だと親が感じること自体が親のあるべき姿勢
と大きくズレていると思います。しかし、著者は少年鑑別所の所長さんですから、将来、鑑別所にくる子どもが減ることを願って、あえて、「迷惑」という言葉をつかったのだと思います。悩めるお母さんの視点に立って、子育てのポイントを優しく伝えようとしています。

2 「迷惑量」は一定か?

子育ての手抜きはあとでつけが回ってくる、という意味では「迷惑量」は一定だとおもいます。でも、「迷惑」に対処する親のエネルギーの量でいえば、本当のところ、大きくなるほど膨大なエネルギーが必要となります。もしくは手遅れになることも考えられます。

「子どもが持っている迷惑量をいまここで消費している」と考えることは、子どもは、いつもでも果てしなく手がかかるのではない、ということをあらかじめ心に据え、余裕をもって子育てをする上でとても有効な考え方ですが、私はこれにもうひとつ、「幼いときほど簡単に『迷惑量』を消費できる』という法則を付け加えたいと思いました。

また、いまあまり心配のない子だからといって、ずっと心配をかけない子でいるとは限りません。むしろ危ないです。心配をかけない子ほど心配したほうがいいこともさらに強調したいです。

2009年1月4日日曜日

アジアごはんと異文化理解

Posted by Picasa

台湾×日本
クリスマスのすこし前、台湾人のクラスメイトと持ち寄りクリスマスランチをしました。

今回は私と友達の二人だけでしたがそれぞれの国の料理を持ち寄るルールで前回は5人でいろいろ持ち寄り、それがすごく楽しかったのでこの日第2回をしたのでした。

クリスマスのプレゼント交換も早々にすませお料理を並べます。料理は今回は特に打ち合わせしなかったので妙に気が合ってしまいどれもご飯に良く会う茶色い煮物系の料理ばかり。

そういうわけで写真写りはいまいちなのですが、味は抜群でした。彼女はえびとジャガイモの入った台湾風ハンバーグときゅうりのピクルスがはいったそぼろ煮込み(銀色のお鍋)を、私は豚角煮(手前の丸いお皿)を作りました。

四角いお皿の中にあるのは私が高校時代過ごした千葉県は銚子名物「ぬれ煎餅」、通称ぬれせんです。他の料理と一緒に食卓に並べる彼女に「これはお茶と一緒にたべるお菓子だよ」と伝えたのですが、彼女はこれが一番気に入ったようで、なんとご飯のおかずにしてぱくぱく食べていました。たしかに普通のお煎餅よりかなり味が濃いのですが、餅&米なのでちょっと面白かったです。そういえば前回はもち米のくだいたものお肉にふりかけた料理があったし、彼女には普通なのかもしれません。日本人も、関西のほうではお好み焼きをご飯のおかずにして食べるお好み焼き定食があるそうですし。

台湾料理って?
「台湾料理」というとあまり想像がつかなくて、きっと中華料理とそんなに違わないと思っていたのですが、大根餅や豚足の煮込みなど、やはり中国料理と思っていたものがじつは台湾料理だったりします。日本人が混乱しているくらいなのでかなり似ていますが「台湾料理」というカテゴリーがちゃんとあって、パリにもすくないながら数件台湾料理のレストランがあるそうです。ぜひ、今度一緒に行こうということになりました。醤油をよく使うので日本人にはなじみやすい味ですが、漢方薬のようなちょっと不思議な調味料や日本ではなじみのない食材の組み合わせ方をするのが興味深いです。お米の粉を肉にふりかけたり、酢漬けのきゅうりをひき肉に混ぜて煮込んだり。しかもとても美味しいです。逆に彼女も和食は変わっているけどどれも美味しい、と感じているようです。

マトリョーシカと異文化理解
私と彼女はフランス現地の学生・教授たちにはしょっちゅう「中国人」とひとくくりにされ、彼らにはほとんど区別ついていないであろう私たち日本人と台湾人ですが、当人同士ではれっきとした違いを感じてアジア間異文化交流を楽しんでいるというわけです。でも逆に私にはチュニジア人とアルジェリア人、モロッコ人の文化の違いがほとんどわかりません。私はタジンを使ったクスクスや野菜の蒸し料理など彼らの国の料理が好きなので、最近、国によってタジンを使った料理にも違いがあるらしいというのがようやくわかってきたくらいです。こういうことを私はとても面白いと思います。

異文化の人間を理解することは幾重にもかさなる入れ子をひとつひとつはずしていく作業に似ています。ロシアのマトリョーシカ人形のそれです。異文化で覆われたその人の核の部分はやはりアジア人同士のほうが「これはまだ殻だな」と外側をはずしやすいのです。これはこの人の育った国が後から覆った外側の「殻」だな、と「核」と「殻」の部分を区別する勘がすこしは働きます。

反対に異文化に育った人に対しては、まだ最後のマトリョーシカに到達していないのに、これが最後の人形だ、と思ってしまうように核の部分か外側に覆われた部分との区別がつきにくいのです。異文化の人とのコミュニケーションでは、表面の殻だけでその人を判断しようとしていないか、よく意識することが仲良くなる鍵だと思います。

フランス現地の学友の多くは「アジア人=中国人」というカテゴリー(殻)のところで理解がとまっているわけです。私たちのアフリカ人理解しかりです。

鳥の丸焼きやフォアグラを買いに出かけるフランス人たちを窓の下にながめるクリスマス・ランチ、妙なコントラストですがお箸でたのしむノエルランチもなかなかでした。



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