2009年1月4日日曜日

アジアごはんと異文化理解

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台湾×日本
クリスマスのすこし前、台湾人のクラスメイトと持ち寄りクリスマスランチをしました。

今回は私と友達の二人だけでしたがそれぞれの国の料理を持ち寄るルールで前回は5人でいろいろ持ち寄り、それがすごく楽しかったのでこの日第2回をしたのでした。

クリスマスのプレゼント交換も早々にすませお料理を並べます。料理は今回は特に打ち合わせしなかったので妙に気が合ってしまいどれもご飯に良く会う茶色い煮物系の料理ばかり。

そういうわけで写真写りはいまいちなのですが、味は抜群でした。彼女はえびとジャガイモの入った台湾風ハンバーグときゅうりのピクルスがはいったそぼろ煮込み(銀色のお鍋)を、私は豚角煮(手前の丸いお皿)を作りました。

四角いお皿の中にあるのは私が高校時代過ごした千葉県は銚子名物「ぬれ煎餅」、通称ぬれせんです。他の料理と一緒に食卓に並べる彼女に「これはお茶と一緒にたべるお菓子だよ」と伝えたのですが、彼女はこれが一番気に入ったようで、なんとご飯のおかずにしてぱくぱく食べていました。たしかに普通のお煎餅よりかなり味が濃いのですが、餅&米なのでちょっと面白かったです。そういえば前回はもち米のくだいたものお肉にふりかけた料理があったし、彼女には普通なのかもしれません。日本人も、関西のほうではお好み焼きをご飯のおかずにして食べるお好み焼き定食があるそうですし。

台湾料理って?
「台湾料理」というとあまり想像がつかなくて、きっと中華料理とそんなに違わないと思っていたのですが、大根餅や豚足の煮込みなど、やはり中国料理と思っていたものがじつは台湾料理だったりします。日本人が混乱しているくらいなのでかなり似ていますが「台湾料理」というカテゴリーがちゃんとあって、パリにもすくないながら数件台湾料理のレストランがあるそうです。ぜひ、今度一緒に行こうということになりました。醤油をよく使うので日本人にはなじみやすい味ですが、漢方薬のようなちょっと不思議な調味料や日本ではなじみのない食材の組み合わせ方をするのが興味深いです。お米の粉を肉にふりかけたり、酢漬けのきゅうりをひき肉に混ぜて煮込んだり。しかもとても美味しいです。逆に彼女も和食は変わっているけどどれも美味しい、と感じているようです。

マトリョーシカと異文化理解
私と彼女はフランス現地の学生・教授たちにはしょっちゅう「中国人」とひとくくりにされ、彼らにはほとんど区別ついていないであろう私たち日本人と台湾人ですが、当人同士ではれっきとした違いを感じてアジア間異文化交流を楽しんでいるというわけです。でも逆に私にはチュニジア人とアルジェリア人、モロッコ人の文化の違いがほとんどわかりません。私はタジンを使ったクスクスや野菜の蒸し料理など彼らの国の料理が好きなので、最近、国によってタジンを使った料理にも違いがあるらしいというのがようやくわかってきたくらいです。こういうことを私はとても面白いと思います。

異文化の人間を理解することは幾重にもかさなる入れ子をひとつひとつはずしていく作業に似ています。ロシアのマトリョーシカ人形のそれです。異文化で覆われたその人の核の部分はやはりアジア人同士のほうが「これはまだ殻だな」と外側をはずしやすいのです。これはこの人の育った国が後から覆った外側の「殻」だな、と「核」と「殻」の部分を区別する勘がすこしは働きます。

反対に異文化に育った人に対しては、まだ最後のマトリョーシカに到達していないのに、これが最後の人形だ、と思ってしまうように核の部分か外側に覆われた部分との区別がつきにくいのです。異文化の人とのコミュニケーションでは、表面の殻だけでその人を判断しようとしていないか、よく意識することが仲良くなる鍵だと思います。

フランス現地の学友の多くは「アジア人=中国人」というカテゴリー(殻)のところで理解がとまっているわけです。私たちのアフリカ人理解しかりです。

鳥の丸焼きやフォアグラを買いに出かけるフランス人たちを窓の下にながめるクリスマス・ランチ、妙なコントラストですがお箸でたのしむノエルランチもなかなかでした。



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