2008年4月15日火曜日

こどもをとりまく「環境」 子育てのヒント

日本でもフランスでも
もうちょっと、子どもの気持ちになって考えてあげればいいのになぁ
と子どもに同情することがたびたびあります。


例えば

もっと遊びたいこどもをお風呂に入らせたい時。

「アンナ、お風呂に入りなさい!」

・・・アンナ反応無し。


「アンナちゃん、お風呂入ってくれるぅ?」(猫なで声)

・・・NON! JE VEUX JOUER ENCORE(いや、もっと遊ぶ)

「ねえ、はいろうね、アンナちゃん」

・・・・NOOOOOON!!

「アンナちゃん!?ママの言うこと聞きなさいっ!」

・・・・もーうNOOOOOOOOOOOOOOOOOOON! まだやだなのーーーー!!

「もうっ!アンナ駄目でしょ!!いい加減にしてっ!!!
 お母さんの言うこと聞きなさい!」(大激怒)




残念。

最悪のパターンです・・・。

でもこんな感じの場面ってよく見かけます。

家庭教育の実情って・・・・
と悲しくなります。


やさしそうな口調に変えていってみたって、
言ってる内容が同じなのですから素直にうなずくはずがありません。

子どもだって、親の意図くらいわかるのです。
ただ単にやさしく言えばいいってものではありません。

このお風呂の場面の例は
昔シッターをしていた家庭で本当にあったことなのですが、

みなさんなら、どういう対応をしますか?


私は見かねて、一言、

「じゃあ、今日は大きい方のシャワー使ってぱっと入ってこようよ。あれ楽しいよね。」

(この子の家のお風呂には新しく取り付けた大きな固定シャワーがあって、
こどもたちは大好きだけれど、水が飛び散るので普段はあまり使わない。)

と誘ってみたところ、

 OK! D’ACCORD♪ (わかったー)

と即納得。即自分で服を脱いでお風呂場にダッシュしていました。


いつも子どもへの教育的なよい配慮がなされて、
無駄なストレスなく、気持ちよく生活している子どもは

気もちの穏やかな子ども、
相手の気持ちに配慮できる優しい子ども
に育ちます。

日常的なちょっとした配慮がのちのちの子どもの成長に
大きく響くのです。

大人と子どもが
お互いにいつでも気持ちよく暮らすには、
大人の側でちょっとした工夫や配慮が必要です。

難しいことではありません。
ちょっと余裕をもって、子どもの側にたって考えれば
良いだけのことです。

大抵の家庭で一番長い時間こどもと接しているのは両親なのですから、
子どもの気持ちに響くような言葉かけをするために必要な知識
(子どもの性質、好み、昨日なにをしていたか等の子どもの情報)
は親が一番よく知っているはずです。

確かに、学校や幼稚園など、集団生活の場では家にいるより
自立心が沸きやすいですし、子どもも頑張ろうと思います。

でも、

「幼稚園の先生がやさしいから、幼稚園では先生の言うことを聞いている
みたいだけれど、家では全然。やさしく言ってみても駄目。どうして・・・?」


「家庭と学校では環境が違うから、無理。」

と思う前に、家庭でもできることはたくさんあります。

家庭でも、子どもの「環境」を学校や幼稚園のように
自立心がもてるように、大人が工夫すれば、

子どもを取り巻く「環境」

って大人の努力でずいぶん変えられるものです。


私がここで言う「環境」は保育の世界で使われる「環境」で、
環境汚染だとかの「環境」という意味だけではありません。

どんな性質をもった人と毎日子どもが触れ合う「環境」なのか、

どんな言葉を浴びる「環境」なのか、

生きている国の文化、言語、習慣だけでなく
そういった子どもが日常触れる身近な自然、家の雰囲気、家族の問題
等もすべて含まれます。

子どもは「環境の生き物」です。

生れ落ちた国の 言語、文化に染まり、
家庭での習慣、生活リズムに染まりながら育ちます。

ですから親自身が「自分も子どもの人的な環境」であり、
「親である自分はこの子どもにもっとも大きな影響力を持った一人」
であるという認識をもって、言葉がけ一つ一つに注意することが大切です。

お風呂の例えなら、
「みんなでそろってご飯をたべるのがこどもにとって大事」
という大人の側の願いがありました。

規則正しい生活のリズムは確かに大切。
この配慮も子どものためを思ってのことです。


だからといって

「今、描いている絵を描き終えたい」
という子どもの気持ちに理解を示すことなく、大人の命令に従わせるようなやり方は

子どもの精神によい影響はありません。

のちのちのこどもの健やかな成長にかかわることと思えば、
なにを優先すべきか、自然と見えてくるのではないでしょうか。

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