2008年5月1日木曜日

パリのこども映画 ポンピドゥー



ポンピドゥーセンターでは毎週水曜の14時半から子ども向けの映画を上映しています。いつもは学校のこどもたちも、今日はバカンスということで、私がお世話しているお隣のこどもたち2人を連れて行ってきました。

Cycle : L'Ecran des enfants 2007-2008


100% Finlande, en France – Printemps 2008
Le Mystère du loupという題のフィンランド映画を観ました。

●この映画の批評● 

Le Mystère du loup

直訳すると「狼の神秘」とか「オオカミのミステリー」といったところでしょうか。まったく内容を調べず行ったので、どんな映画か知りませんでした。時々上映していると聞く古いアニメーションや人形の出てくる作品を期待していたのですが、本物の人間とオオカミのでてくる感動系ヒューマンドラマで最初はちょっとがっくりしながらみていました。最初のほうは展開が遅くて少々退屈でしたが、話が進むうちにだんだん話に油がのってきて最後はほろっときてしまいました。オオカミときくと普通はずるがしこく、暴力的な悪いイメージがありますから、もちろん私もその頭でみていました。しかしこの映画のオオカミのとらえかたは違いました。主人公の女の子はオオカミは恐ろしい存在ではなく、なぜか心の通じ合う友達のような存在として位置していました。この女の子は悪役の猟師が飼っている凶暴な犬でさえも目を合わせるだけで萎えさせてしまう不思議な力をもっているのですが、どうして彼女にそのような特別な力が備わっているのかは謎でした。とにかくオオカミの毛皮を狙うこの悪役猟師がほんとうに見るからに悪そうなおじさんで、彼女の前にだけ不思議に姿を現すオオカミの毛皮を狙って、少女を執拗に追いかけるのです。普通だったらあきらめるだろう、という感じも少々ありながらも、オオカミの赤ん坊をリュックに背負って岩山をさまよう少女たちにだれもが感情移入して手に汗握ってしまう最後の畳み掛けるような場面は臨場感がありました。そして最後は感動。こども向けというにはなかなか見ごたえのあるずっしりとした映画だと思います。又、実母の病気により、血のつながらない母と暮らす複雑な心の葛藤を乗り越えるという課題、よき理解者である同じクラスの少年との恋に近いピュアな友情関係などいろいろ混ざり合っていて、ちょっとベタかなというくらい青春人間ドラマ的な要素が絡み合って構成されていました。その割には最後はうまくまとまって、すっきりとした後味じの映画です。

Raimo O. Niemi – Finlande – 2006 – 1H30
à partir de 8 ans(8歳以上)

以下、ポンピドゥーのサイトで見られるこの映画の詳細についての記述の和訳と原文です。

この物語は、ラップランドの中心に起こります… Sallaは彼女の村の周りの森に住んでいるオオカミと、とくべつなコミュ二ケーションを持っています。 ある日、2匹の狼の子は侵入者の手に落ちます、彼女は彼らを救いだそうとしますが・・・・

L'histoire se passe au cœur de la Laponie… Salla a un don particulier avec les loups qui vivent dans les bois autour de son village. Un jour, deux louveteaux tombent aux mains des braconniers, elle tente de les sauver.



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